九州場所14日目

朝青龍、史上初の年6場所制覇、7連覇、そして年間最多勝記録更新。明日も勝てば84勝6敗、つまり一場所平均14勝1敗というとんでもない記録を樹立する。今後の相撲界がどうなっていくか分からないが、永遠に破られない記録になる可能性もある。もし破るとすれば、32回優勝の大鵬の孫にして、休場なしの貴闘力の息子である納谷君だろうか。今日の相撲、魁皇に上手を取らせず、じっくり攻めて完勝だった。貴闘力よりも早く土俵上で涙。しかし、九州の田舎者は座布団を投げてみたいというぐらいの気持ちで会場に行ったのだろう、この歴史的瞬間にあろうことか座布団を投げて非常に後味が悪い。横綱が勝ったのに座布団を投げるくらいなら、席が半分も埋まらない方がまし。最近、こういう場面が散見されるが、横綱の勝利に座布団を投げる者が即死するようなシステムの構築が急務である。それがあれば、たとえ竹中某なる三文学者を大臣に置き続けることで知られる無知な総理大臣が土俵上で戯言を吐いてもすぐに殺せる。琴欧州大関昇進をいよいよ確実にする勝利。千代大海が突っ張っていかなかった理由がさっぱり分からない。琴光喜白鵬が気の抜けた酷い相撲でいずれも負けた。雅山には矢張り三賞をあげたい。栃乃洋、勝ち越しなるか。

九州場所11〜13日目

11日目
朝青龍、全く左手をつかないひどい立ち合いで玉乃島に押し込まれる。そこから巻き返したが、ひどい内容。
12日目
朝青龍、この日も立ち合いが悪い。それでも北の湖の年間最多勝記録に並ぶ。琴欧州、取り直し前の相撲、寄り身の悪さがまたしても出たが、取り直し後はそれなりに良い寄り身だった。この白星は大きい。
13日目
朝青龍に土。琴欧州の上手が良かった。この勝利で大関をほぼ手中に。朝青龍、数日悪い相撲を取ってきて、遂に負けたという感じ。ここ一番の集中力に長けているので、優勝を逃すことはなさそうだが、内容的には千代大海の方が良くなってきている感すらあり。琴光喜がやっと勝ち越し。白鵬がひどい相撲を取った。琴ノ若が引退、佐渡ヶ嶽襲名。寂しいね。しかし、襲名と同時に大関誕生か。先代はついに琴風しか大関にできなかったけど、琴錦をはじめ数々の名力士を生んだ名伯楽だった。こちらもご苦労様でした。幕下で澤井が優勝。昨年、埼玉栄高校3年次に高校横綱になった逸材がもう来場所十両獲りだ。来年の今頃、幕内で大暴れしているかもしれない。因みに、私はこの澤井の貴重な黒星(31勝に対し4敗)を生で見たよ。

さて、あんま執筆意欲が無くて短いが、今場所はとても楽しく見ている。北勝力若兎馬など、1秒も稽古していないように見える力士もいるが、上位下位共に良い相撲を取っている力士が多い。優勝・三賞争いについて一言。
優勝は朝青龍で決まりだろうが、そう滅多にないチャンスだし千代大海に期待したい。
三賞、殊勲賞は13日目の白星で琴欧州に決まり。敢闘賞は、是非栃乃花に。目立ってはいないが、現在9勝4敗の白露山も今後次第では候補に挙げたい。技能賞は雅山にあげたいが、大関経験者だし、11番勝てばかな。後は突っ張りを覚えた時天空も10番勝てば候補。

九州場所10日目

不思議と本を200ページ以上読むと酒が飲みたくなくなる。てなわけで、朝青龍安馬を問題にしなかった。今場所の大関陣はよくやっている。序盤戦にリストラと書いたことを反省。特に千代大海は先場所以上に頑張っており、ここ数日の相撲には感動すら覚える。勿論、大関の上に横綱という番付があることを忘れたとして、ということになろうが、かつての相撲内容や今後を措いて見れば、大関としてよくやっていると言える。というか、最高位大関のかつての力士たちと比すれば、かなり上出来な方でしょう。魁皇も見事だった。しかし、琴光喜・・・ 琴欧州、今場所はぴりっとしない。腰高で立ち、少しも効かない張り差し、腰高の上に足まで揃えて無理に出、土俵際で掬って下さいと言わんばかりのひどい寄り身、当然の如く敗れた。この相撲など見ていると、大関は時期尚早と言われてもおかしくない。既に平幕に3敗。残り、黒海白鵬朝青龍千代大海魁皇と当たるだろうが、どうか。今場所の琴欧州が後者4人に勝てる気が全くしないのだが。まあ今後次第だが「緊張から来る立ち合いのミス」で片付け得る垣添戦、稀勢の里戦と違い、寄りの基本さえできないと評価されてもおかしくないこの敗戦は大きい。白鵬、立ち合いがここのところずっと悪いが、今日の相撲は良かった。受ける立ち合い、強引な投げさえなくなれば琴欧州より上だろう。十文字がよくやっている。遂に敢闘賞か。

九州場所9日目

朝青龍、手付き不十分。両差しから下手投げで勝利。千代大海、よく頑張っている。魁皇もまた然り。琴欧州、今日は良くない立ち合いだったが、巧く圧力をかけて最後は突っ張り。稀勢の里が1敗の琴光喜に土をつけた。琴光喜の張り差し狙いが失敗だったのだが、左の使い方がうまく、稀勢の里の可能性の片鱗を見た気がした。琴光喜が攻め込まれて苦し紛れの小手投げにいくところ、うまく体を寄せて勝った。これで自力優勝の可能性は朝青龍にしかなくなり、どうやら優勝争いのないまま場所が終わりそうな気配。白鵬、完勝。雅山、立ち合いの圧力に今場所の良さが表れる。対処するため頭を低く攻めんとする露鵬を引き落とした。土佐ノ海、いい相撲だった。高見盛も。栃乃花のことは理事長も褒めていたようで、今日の相撲も文句の付け所のないものだった。十文字が2敗を守った。白石が休場。把瑠都も白石も来場所は幕下か。澤井も幕下上位に来るだろうし、来場所の幕下優勝争いは白熱しそうだ。書き忘れていたが、五城楼が引退したね。ご苦労様でした。

九州場所7日目&中日

まず七日目。朝青龍北勝力を問題にせず。千代大海が珍しく前に出て勝利。稀勢の里が満点の相撲で琴欧州を一蹴した。琴光喜雅山琴光喜の勝ち。のっていきそう。安馬が見事な喉輪を見せた。
次に中日。朝青龍、外掛けの勝利。手付きが不十分だった。魁皇、カド番脱出に光明。千代大海はよく頑張っている。琴光喜玉乃島が低く、叩き込んでの勝利。朝青龍が二敗する状況は考えにくく、優勝争いは朝青龍琴光喜に絞られたと言っても良い。というか、優勝争いが早くも消滅しそうな気配。琴欧州岩木山を問題にしなかった。この勝ち星は大きい。稀勢の里、寄り身が悪く、簡単に入られて出島の快勝。雅山が力強い。高見盛、今日も差して勝つかと思ったところ、安美錦の大逆手に沈む。幕内での大逆手は初めて。時天空、突っ張りが武器になってきている。隆乃若、水入りの末、やっとのことで初白星。露鵬、今日は快勝だった。

九州場所6日目

朝青龍、立ち合いが相変わらず物足りないけれど、垣添を一蹴。やはり立ち合いを見ると、今場所の朝青龍も全盛期と呼ぶに値しない。雅山が3大関から白星。というか、大関なんて今いるのか? 琴光喜北勝力を一蹴。6日目は一方的な相撲が多かった。琴欧州然り。白鵬が非常に悪い相撲で勝つ。去年の今頃が懐かしい。稀勢の里、がぶりで玉乃島に勝つ。この勝ちは褒めて良い。露鵬、何を考えたか立ち合いが低すぎ、安馬に引かれあっさり負ける。試行錯誤ならいいが、熟慮が感じられない。黒海隆乃若は今場所駄目同士の相撲で、内容も散々。時天空、綺麗な裾払い。朝赤龍の河津掛けも綺麗だった。高見盛、今日は右差し。栃乃花がまた魅せてくれた。一度も勝ったことのない(それも大昔の話だが)土佐ノ海相手に粘り強い相撲を取った。前廻しの取り方など、基本に適った見事な取り口だった。是非この調子で相撲を取り、三賞を受賞して欲しい。今場所は栃乃花の復活場所として記憶されること確実。十文字もまた良い。春日王、駄目になったな。